「……お姉ちゃん」


美花の病室のドアを美花と同じ赤髪の少女が開いた。髪をお団子ヘアにした可愛らしい子だ。


「ふ、風花……!」


それは美花がずっと願っていた妹の姿だった。


「入ってもいいかな? お姉ちゃん……」


風花は美花ににっこりと微笑んだ。つい最近まで死の境にいたとは思えないほど元気な笑顔だった。風花の笑顔を見て、美花は涙を堪えながら絞り出すように言った。


「風花、会いたかった。会いたかっよ…」