二人の沈黙を裂くように屋上の扉が開いた。そこには祐希が汗だくになりながら立っていた。 二人の視線は一斉に彼女に注がれた。祐希は息を切らせながら身体を震わせている。 「どうしたの? 祐希?」 メイは祐希に尋ねた。祐希の様子からただならぬ事態を感じた。 「うぐっ、ひぐ……」 祐希の大きな瞳がうるうると涙でにじんだ。 「さっき、鈴木先生が来て…………み、美花が……美花が足を大怪我して……病院に運ばれたって…………」 「えっ……!」 メイは思わず言葉を失った。詩依は渋い表情でうつむいた。