「…赤羽美花……愚かな人間…………」


喰イ喰イはそんな美花の様子を薄笑いを浮かべながら見つめていた。


彼女の手には、美花の生き写しのようにそっくりな人形が握られている。


喰イ喰イはその人形の口に指を突っ込むと、そのまま人形の首をひねった。


「さぁ、足掻いてみせて……」


人形はまるで生きているかのように喰イ喰イの指をつかんで抵抗する。


すると喰イ喰イは、人形の目に指を突っ込んで押さえつけた。赤い血の色の涙が人形の目から流れる。


喰イ喰イはそのままどこかへ消えてしまった。美花の身体にあるものを残して。