恋人は君以外で

「………あの、お話しがあって」


「うん、ところで今日はとってもいい天気だね。夕日が綺麗だ」


「へ?えっ、はい!そうですね」

 
まじかよ、お前人の話も聞かないで振るのかよ。


静が天気の話をし始めたら私の出番。秘密の暗号は静が決めた。

私はそれに従うだけ。

でも、話も聞かないなんてことある?

後輩ちゃんが憐れに思えて、彼女のために少しだけこのまま見守ってあげたい気持ちになった。

思いすら伝えられないなんて、勇気を出した彼女に対する冒涜だ。

私は意気地なしだから。

勇気を出せない時点で私は彼女に負けている。