お風呂から上がるとやっぱり課代がいて、床に座ってソファーにもたれてくつろいでテレビを見ている。
その後ろ姿に少しホッとした。

パツパツの私のジャージ姿は笑えるけど…

スッピン、パジャマ姿の私は、できるだけ距離を取ってソファーに座った。

課代がこちらを見ている。

「おまえ化粧落とすと幼くなるな。つーか気い抜きすぎだろ。仮にも俺はお…上司だぞ」

「でも自分の部屋ですよ。くつろいでいいじゃないですか」

「くつろぎすぎじゃないか?」

「お風呂上がりに化粧はしたくないんです」

「そーだな。なら今日は許してやる」

なんだその偉そうな言い方は?

「あんまこういうことするなよ」

「え?こういうことって…」

そんなにスッピン顔を人前に晒すなって言いたいんですか?

って喉まで出かけたけど、そんな私が情けなく思えて黙っておいた。

課代も何も言わずにワインを開けた。