メトロの中は、近過ぎです!

「佐々木。やるだろ?」

南課長の銀縁眼鏡が光るから、

「…はい。やります」

もう、そう答えるしかない。

受付なんて何をどうするものなのかさっぱり分からない。
どこかに習いに行くしかないか。

「ショールームはおまえに任せたぞ佐々木」
「はい」

そんなことを言われたら信頼されているって感じがして、お腹の中が熱くなる。

「それからな、さっき決まったんだが、社内の連中がここを見学したいらしい」
「見学ですか?まだ何もないのに?」

怪訝そうに聞き返したのは森田さん。

「そうだ。俺も断り続けたんだが、社長がここを気に入ってるんだ」

全員が南課長を中心に事務所の真ん中に集まっていた。

「2週間後だ。それまでにある程度、見せられるような形を作りたい」
「2週間…」

中川兄さんも考え込んでいる。

「できるか?中川」
「なんとかなると思います。ただ倉庫の方の在庫も少し置いといた方が…」
「それは戸田、頼めるか?」
「はい。人気があるものをピックアップします」
「よし。佐々木。明日からショールームに飾る奴が届く。そっちは全部お前に任せる」
「わかりました」

全員の目つきが変わっている。

なんて言うか、やっぱりこんな状況って……燃える。