弾む気持ちを抑えながら1階の駐車場に向かい、黒のRV車の横に立ち、彼の到着を待つ。
「よし!行くか」
すぐに大野さんはやってきた。
「はい」
後部シートにも、たくさんの荷物が詰め込まれている。
「なんでこんなに荷物多くなったんですか?」
シートベルトを締めながら、聞いてみた。
「人が増えるそうだ」
「え?いつからですか?」
「春ごろ」
「おそっ」
笑いながら出発した私達は、他の4課のメンバーと先を争うようにして、鶴見営業所に向かった。
「おまえ、家どうすんだ。鶴見になったら通勤大変だろ?」
「大野さんこそ。いつまでうちから通うんですか?」
「恵比寿の、俺の部屋に来るか?」
「恵比寿の部屋は……」
「イヤか?」
『麻紀さんが作り上げた部屋』というイメージがある。
麻紀さんに揃えられたインテリアの中で暮らすのは、どうしても揃えた人を思い出してしまいそうで、やっぱり抵抗がある。
「近くに部屋借ります」
「そうか…」
小さく答える大野さんに違和感を感じる。
「寂しいなら実家に戻ればいいじゃないですか?」
「ちが…。そんなことねーよ」
そんなこと絶対ある。
「ふふ…あ。そろそろ着きますね」
裏の広い駐車場に止めて、二人で玄関に向かう。
やっぱり鶴見営業所は大きい。
「やっとここまできましたね」
「あぁ。でもまだまだこれからだな」
私達が作っていく営業所。
「よし!行くか」
すぐに大野さんはやってきた。
「はい」
後部シートにも、たくさんの荷物が詰め込まれている。
「なんでこんなに荷物多くなったんですか?」
シートベルトを締めながら、聞いてみた。
「人が増えるそうだ」
「え?いつからですか?」
「春ごろ」
「おそっ」
笑いながら出発した私達は、他の4課のメンバーと先を争うようにして、鶴見営業所に向かった。
「おまえ、家どうすんだ。鶴見になったら通勤大変だろ?」
「大野さんこそ。いつまでうちから通うんですか?」
「恵比寿の、俺の部屋に来るか?」
「恵比寿の部屋は……」
「イヤか?」
『麻紀さんが作り上げた部屋』というイメージがある。
麻紀さんに揃えられたインテリアの中で暮らすのは、どうしても揃えた人を思い出してしまいそうで、やっぱり抵抗がある。
「近くに部屋借ります」
「そうか…」
小さく答える大野さんに違和感を感じる。
「寂しいなら実家に戻ればいいじゃないですか?」
「ちが…。そんなことねーよ」
そんなこと絶対ある。
「ふふ…あ。そろそろ着きますね」
裏の広い駐車場に止めて、二人で玄関に向かう。
やっぱり鶴見営業所は大きい。
「やっとここまできましたね」
「あぁ。でもまだまだこれからだな」
私達が作っていく営業所。

