「はると君格好良くなったわね」
母はどうやら私たちが付き合ってると思っているみたいで、さっきから大野さんの話をしたがる。
首元がこれだけ開いている病院服を着ているから、シンさんが付けた赤い跡は隠しようがないんだけど、それを大野さんが付けたものだと思っているらしい。
母にタオルを巻かれている。
「お父さんが来なくて良かったよ」
ってポツリと言われた時は、恥ずかしくて顔が上げられなかった。
夕方になると母は「また来るから」と言って帰っていった。
静かになった病室では、何をして過ごせばいいのか分からない。
もう一度、母に戻ってきてほしくなって、やっぱりいくつになっても母の顔を見ると安心するんだと気付いた。
お母さんって、すごいな。
私にはまだなれそうもない…
母はどうやら私たちが付き合ってると思っているみたいで、さっきから大野さんの話をしたがる。
首元がこれだけ開いている病院服を着ているから、シンさんが付けた赤い跡は隠しようがないんだけど、それを大野さんが付けたものだと思っているらしい。
母にタオルを巻かれている。
「お父さんが来なくて良かったよ」
ってポツリと言われた時は、恥ずかしくて顔が上げられなかった。
夕方になると母は「また来るから」と言って帰っていった。
静かになった病室では、何をして過ごせばいいのか分からない。
もう一度、母に戻ってきてほしくなって、やっぱりいくつになっても母の顔を見ると安心するんだと気付いた。
お母さんって、すごいな。
私にはまだなれそうもない…

