「はると君から連絡もらった時は驚いたのよ」
久しぶりに会った母は白髪が増えていた。
「階段から足を滑らすなんて、あんたもほんとヌケてるわねー。そんなとこまでお母さんに似ることないのに」
あはは…と笑いながら、自分だけミカンを食べている。
「こういう時さ、普通は、病人にリンゴを剥いて食べさせるんじゃないの?」
「だって果物ナイフを忘れちゃったのよ」
明るく答える母。
そんな母を見ていたら、私のケガは大したことないんだろうなと思った。
母の説明だと、私は左肩の脱臼と左腕にひびが入っていたそうだ。
でも一番心配なのは頭を打ったらしく、おでこから血が出ていて、少し縫ったらしい。
「手術室の前にいたはると君のシャツに赤い色が見えた時には、お母さん倒れそうになったわよ」
ははは…
と母は笑って言った。
なかなか熱が下がらず、2日経っても起きなかったらしい。
「あんたどんだけ寝てんのよ。恥ずかしい」
具合悪くて寝てるのに、恥ずかしいって……
久しぶりに会った母は白髪が増えていた。
「階段から足を滑らすなんて、あんたもほんとヌケてるわねー。そんなとこまでお母さんに似ることないのに」
あはは…と笑いながら、自分だけミカンを食べている。
「こういう時さ、普通は、病人にリンゴを剥いて食べさせるんじゃないの?」
「だって果物ナイフを忘れちゃったのよ」
明るく答える母。
そんな母を見ていたら、私のケガは大したことないんだろうなと思った。
母の説明だと、私は左肩の脱臼と左腕にひびが入っていたそうだ。
でも一番心配なのは頭を打ったらしく、おでこから血が出ていて、少し縫ったらしい。
「手術室の前にいたはると君のシャツに赤い色が見えた時には、お母さん倒れそうになったわよ」
ははは…
と母は笑って言った。
なかなか熱が下がらず、2日経っても起きなかったらしい。
「あんたどんだけ寝てんのよ。恥ずかしい」
具合悪くて寝てるのに、恥ずかしいって……

