「私は強かったよ。昔から」
だから私は虚勢を張らなきゃいけない。
「いっつもはると君を守ってたのは私の方なのにね」
「は?俺が守ってたんだろ?」
「はると君が泣いてるときだよ。私が背中トントンしてあげたの覚えてないの?」
「あ、おまえ、だから泣き虫はると君って言ったのか。それ俺じゃねーよ」
「はると君だよ」
「泣いてたのはおまえだろ。泣き虫真帆ちゃん」
「えー!私がいっつも横にいてあげてたの忘れたの?」
「何言ってんだよ。
小学校の入学式のときに教室入りたくないー、つって泣いてるおまえを、俺が手引いて教室に連れて行ってやっただろ」
「…覚えてない」
「給食に出たチーズが食べられない、って言えなくて泣いてたのを、俺が食ってやったのも覚えてないのかよ」
「チーズ食べられるよ」
「え?おまえチーズ嫌いだろ?」
「嫌いじゃないよ」
「嫌いだと思ってた」
プッと吹きだした。
それを見た彼もニヤリと笑っている。
だから私は虚勢を張らなきゃいけない。
「いっつもはると君を守ってたのは私の方なのにね」
「は?俺が守ってたんだろ?」
「はると君が泣いてるときだよ。私が背中トントンしてあげたの覚えてないの?」
「あ、おまえ、だから泣き虫はると君って言ったのか。それ俺じゃねーよ」
「はると君だよ」
「泣いてたのはおまえだろ。泣き虫真帆ちゃん」
「えー!私がいっつも横にいてあげてたの忘れたの?」
「何言ってんだよ。
小学校の入学式のときに教室入りたくないー、つって泣いてるおまえを、俺が手引いて教室に連れて行ってやっただろ」
「…覚えてない」
「給食に出たチーズが食べられない、って言えなくて泣いてたのを、俺が食ってやったのも覚えてないのかよ」
「チーズ食べられるよ」
「え?おまえチーズ嫌いだろ?」
「嫌いじゃないよ」
「嫌いだと思ってた」
プッと吹きだした。
それを見た彼もニヤリと笑っている。

