「末岡さん、たぶん俺と二人って知ってるよ」
なんで嘘なんてついてしまったんだろう。
正直に大野さんとってなんで言わなかったんだろう。
頭から血の気が引いた分、手のひらがジンとしびれだした。
「…どうしよう…」
「戸田か誰かに聞いたんだろ。おまえ試されたんだよ」
試された……
もう言葉も出なかった。
なのに、正直に言えなかった。
「あとでちゃんと謝っとけよ。心配かけたくなかったとか言って…」
ハッと大野さんを見ると、まだ無表情のまま前を向いて運転している。
その顔からは何を考えているのか読み取れない。
そうだよね。シンさんは取引先の人だから揉めたくないよね。
私は大野さんのただの部下だし……
「分かりました」
なんて馬鹿なんだ。
大野さんに何を期待してたんだろう。
「この前、あの人と二人で話したよ」
大野さんが小さな声で話し始めた。
「あの人すげーな。仕事に関して半端ないっていうか、いろんな引き出しがあって、やっぱ有名デザイナーだけあるな」
その声は本当に関心しているようだった。
「おまえ。あの人大事にしろよ」
思いっきり胸がズキンと脈打った。
なんで嘘なんてついてしまったんだろう。
正直に大野さんとってなんで言わなかったんだろう。
頭から血の気が引いた分、手のひらがジンとしびれだした。
「…どうしよう…」
「戸田か誰かに聞いたんだろ。おまえ試されたんだよ」
試された……
もう言葉も出なかった。
なのに、正直に言えなかった。
「あとでちゃんと謝っとけよ。心配かけたくなかったとか言って…」
ハッと大野さんを見ると、まだ無表情のまま前を向いて運転している。
その顔からは何を考えているのか読み取れない。
そうだよね。シンさんは取引先の人だから揉めたくないよね。
私は大野さんのただの部下だし……
「分かりました」
なんて馬鹿なんだ。
大野さんに何を期待してたんだろう。
「この前、あの人と二人で話したよ」
大野さんが小さな声で話し始めた。
「あの人すげーな。仕事に関して半端ないっていうか、いろんな引き出しがあって、やっぱ有名デザイナーだけあるな」
その声は本当に関心しているようだった。
「おまえ。あの人大事にしろよ」
思いっきり胸がズキンと脈打った。

