「決まりだな。ディズニーデートがゴールだな」

シンさんが耳元で囁から、私は耳まで熱くなった。

「ホテル・ミラコスタ予約しようか」
「え?わざわざホテルですか?」
「部屋の方がいいってこと?」

シンさんが妖艶に微笑む。
その眼を見ていられなくて、シンさんの腕に隠れた。

「ミラコスタ嫌い?」
「いえ。泊まったことないです。でもディズニーシーの中にあるんですよね?夢の国の中に……」

頭の中にシンデレラ城をバッグにしたシンさんの姿が浮かんだ。
本当の王子だよ。
いや、王様って方かな……

そんな私を見てシンさんが笑っている。

「決まりだな。来週の予約、今から取れるかなー」
「早っ」

そして二人で笑った。

駅までの道はあっという間だった。