お金はどうしても必要になるし、いつまでも瞬に甘えてばかりもいられない。






「じゃあ、明日にでも履歴書書かないと!募集はしてたから」






「うん、頑張ってね」





いつも、どこか一線を引いて接してくれる瞬。
私はあることを提案した。





「ねえ、もしバイト受かったらさ、海連れてって?」





「えっ!?…ごほごほ」





瞬は、飲もうとしていたお茶でむせてしまった。タイミング悪かったかな?そんなに、動揺しなくても。






「こんな寒い時期に!?もう11月だよ?」





確かに、こんな時期に海なんて行く人はいないだろう。だからこそ、二人で話をするには丁度いい。






「海とか見たことないの。入りたいわけじゃなくて、眺めて見たい」






瞬は息を整えて、少し考えた。





そんな考え込まなくても、直ぐに答え出してくれてもいいのにな。





やっぱり、デートはまだダメなのかな?





買い物はいいのに?





瞬がわからない。