下の子、ケイは私が入院等した時、施設や私の母の所に預かって貰うと転校が嫌だと言っていた。

夏休みなら……。
転校しなくてもいい、生活のリズムを整えるのに、ちゃんと光熱費、食費をつけるから預かって欲しいと話した。

嫌だときっぱり断られた。

別れた父親に引き取ってもらうか、施設にやれと言われた。

下の子、ケイの心身症は、育児書にさえ載っているのに、ケイを、

「きちがい」
と、言った。

制する私を、

「親のあんたがきちがいだから、子供もきちがいなんだ。」

と、言った。

そして、友達の子供はADHDだけどいい子だと話した時は、

「その子らは、知恵遅れの頭がおかしいどうにもならん子だ。」

と、言ってきかなかった。

『少し障害があって、お薬が必要なだけだよ。』

と、言う私は、声が震えないように怒りを押さえたから、おかしな言い方になったが、

『おかあさん、きちがいとか、頭がおかしいとか、言わない方がいいよ。』

と、言った。

「どうして!」

そう言う母に、

『お互いの為に、もう言うのはやめた方がいいよ。』

私は涙をこらえてそう言った。

言う母も私も哀れであるからだ。

その時、母が、

「だって……あんた……いい時なんかちっともなかったじゃない……」

一瞬沈黙した。

私の怒りも悲しみも、行き先を無くしてしまった。

そんな事を言われたら、ずっと冷たく酷い仕打ちや言葉や拳で私を潰して来た母でも、すまない気持ちで一杯になる。