階段を登りきると、少し小さめのバルコニーみたいな感じになっていた。


「すごい……。オシャレだね。」


所々模様が入っていて、凄く関心してしまう。


「でしょ?この案ね、全部凛と海で考えたんだよ。」


「……え……!?」


誇らしげに言う猫宮さん。


猫宮さんを見たまま、あたしは数秒間固まった。


春川君は百歩譲ってちょっとなら分かるけど、照沢君が!?


……信じられないよ。


「……二人とも凄いね。意外。」


特に照沢君は。


こういう風なやつは苦手なのかと思っていた。


「べ!別に普通だろ!これくらい出来て当然だ!!」


いや、あたしには絶対に無理。


というか、新たな発見。


照沢君は誉められるのが苦手みたい。


今も耳まで真っ赤だし。


「未音ちゃん、こっちこっち!」


「あ、うん。」


猫宮さんに呼ばれてバルコニーの端に行く。