「これ、アッキーが撮ったんでしょ?」
柊香が聞けば、そう、と頷く秋樹。
そう、秋樹はものすごく写真がうまい。
写真部で、私は写真には詳しくないけれど、1年生の時から写真の賞をいくつも貰っているらしい。
秋樹の写真は、うまく言えないけれど、一度見たら目を離せなくなる。
そんな秋樹の写真が、私はすごく好きだった。
「卒業かぁ…」
高嶺がぽつりと呟いて、みんなが少し黙った。
「卒業しても、会おうな」
コウが明るく言った言葉に、あたりまえでしょ、なんて返したりして。
今まで通りってわけには行かなくなるだろう。
きっと私たちはバラバラの道に進んで。
そこでそれぞれ、大切なものを見つけて。
今と全然変わらずにいるなんてこと、不可能なのはもうわかってる。
それでも私はみんなのこと、大好きって気持ちだけは変わらない。
って、そんなこと恥ずかしくて言えないけれど。



