「それってなんか切ないね」
「…芹奈ってシャボン玉みたいだよね」
「んん…どういう事?」
「俺にはそう見える」
秋樹の言った言葉の意味は、よく分からなくて。
だけどそれっきり秋樹がその話題をやめてしまったから、私もそれ以上追求することはなかった。
青空の下で、キラキラ光るシャボン玉の中で、ふたりで喋って。
魔法みたいに、いつもの場所が特別な場所に変わる。秋樹のカメラの中に私がいる。
秋樹の瞳に私は、どんなふうに写っているんだろうか。
秋樹の世界に入れた私は、ちゃんとキラキラしてるんだろうか。
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