そんな弱さが自分らしくなくて嫌いだ。


審判が終わって自分の試合が始まっても、そんなストレスをぶつけるようにバレーボールをひたすら打ち返していた結果。




「芹奈、今日一段と気合入ってるね」

「すごいよ芹奈、勝ったよ!」

「ありがとう!」




いつの間にか試合は終わっていて、笑顔のみんなに囲まれていた。


わたしがひたすらイライラを込めて打っていたボールのおかげで、圧勝したらしい。
結果オーライ。



「へへ、任せて!」


笑顔を作ってピースサイン。


応援してくれた秋樹にもへらりと笑ってみせた。