「…え、何が?」 「彼氏」 そう言われて初めて、今日の昼休みの話だと気付く。 私に彼氏ができなさそうって話、たしかに私も事実だと思うんだけれど。 「本当?私、彼氏できそう?」 「うん」 「…子供だって、言ったくせに」 「褒めことばだよ」 「嘘だぁ」 だってみんな、できなさそうって言うじゃん。 ていうか私だって、できなさそうって思うよ。 子供なのだって事実だ。 だからこそ、大人っぽい秋樹に追いつきたいのに。