「やっぱり何でもない」
「何、気になるじゃん」
「何でもなーい」
ずっと気にしてなよ、ばか。
ちょっとくらい私のこと、気にしてよ。
「なんか、俺も眠くなってきちゃった」
ふあ、と欠伸をした秋樹は、足は下に下ろして座ったままベッドに仰向けに倒れこんだ。
「秋樹が寝てどうするの」
私も笑いながら隣に寝転がると、想ったより近く感じる距離にドクンと心臓が跳ねた。
「あったかいと眠くなるじゃん」
はは、と笑いながら目を閉じた秋樹。
私は横を向いたら秋樹の顔が近くて緊張するから、しばらくそのまま真っ白な天井を見つめていて。
ふと気付いた時には、隣の秋樹は寝ているみたいだった。



