「…」



いや、本当に似合わないじゃん。

わかってたよ、わかってたけど!

こんな格好してる自分を恥ずかしくて直視できないけれど、きっと似合ってない。いや、絶対。


でも、秋樹待ってるしなぁ。
見せなきゃダメかなぁ。嫌だなぁ。


渋々ドアを開けると、俯いてスマホを操作していた秋樹が顔を上げて、目が合った。





「っ、」




何も言わずに、そのまま少し驚いた顔をして目をそらした秋樹に、しゅんとする。

やっぱり似合ってなかったんだ…。

ていうか、直視できないくらいなんだ…。


なにさ、秋樹が着ろって言ったんだから、責任とってフォローしてよ、ばか。





「…目逸らさなくたっていいじゃん」


「っ、え?」


「似合わないのはわかってるけど!
そんな反応するくらいならいっそ笑って!」





恥ずかしくなってつい怒ってしまった私に、驚いて目を見張る秋樹。