「俺は柊香の、大人ぶってるけど本当は弱いところも、心配性なところも、周りのこと見て気が使えるところも、気遣い過ぎなところも、全部好きだよ」 「っ…」 「でも、悔しいけど。 コウといる時の柊香の笑顔が、いちばん好きなんだよね」 「高嶺…」 「行ってこいよ。 …壊したのは、俺だから。 あとは柊香が勇気出すだけだよ」 眉を下げて、少し歪んだ笑顔を見せる高嶺。 目元を抑えて、泣いている柊香。 「ありがとう…ありがとう、高嶺」 「うん」 「そして、ごめんなさい…」 「うん」