「蓮兄、それは酷いよ」



この優しい葵くんを少しは見習いなさいよ!



本当、悪魔みたい。



「じゃあ、月曜日」



「え?」



「月曜日ならいいよ。俺の目の前で作って」



……え?



ちょっと、それ凄くやりにくいんですけど。



「他人にキッチン荒らされたくないんだよね。しかも女に」



あ、そういうこと……



「わ、わかった」



目の前って行っても、あれだよね。



リビングにいるってだけだよね?



やってやりますよ。



これは雅さんにも認めてもらうくらいの肉じゃがを作らなきゃいけないんだから。



鋭い雅さんからの視線に押し潰されそうになりながらも、固く決意した。



「絶対、雅さんにも蓮くんにも葵くんにも、美味しいって言わせるくらい美味しい肉じゃが作るんだから!」



そう、この3兄弟の前で堂々と断言したことを。



私は後々後悔することになる。