神様、私を消さないで

「……それはまだ」


「やらなきゃだめよ」


かぶせてきた声色が急に変わったような気がした。

温度のない平坦な声に驚き顔をあげるが、おばさんの顔にはあいかわらず笑顔が貼りついている。


「ああ、もちろん結愛ちゃんがその気になればの話だけどね」


「……はい」


小さく答える私におばさんは、「じゃあまたね」と、家に入っていく。

集めたごみはそのままに、なんだか逃げ帰ったかのように思えるのは私の思いすごしなのかな……?

表情や声の急な変化をいちいち気にしている自分がなんだかイヤだった。

家の戸を開けると、玄関で靴を履いているお父さんに出くわした。


「ただいま」


「お帰り。ちょっと出かけてくる」


いつにも増して上機嫌なお父さんはラフな服装だ。