神様、私を消さないで

質問されたふたりは顔を見合わせてから私たちを見る。


「じゃあ、教えてあげる。神社に行けばわかるよ」


亜弥子の言葉が意味深で、なんだか謎解きみたいにワクワクしてしまう私。

その反面、少し不安な気持ちになってしまう。

それより気になるのはこの吊り橋だ。

人がひとり歩くのがやっとという細い幅しかない。


「これじゃあ宅配便とか困るよね? 大きな荷物はどうやって運ぶの?」


私の質問に、雅美は「簡単だよ」と笑った。


「ヘリコプター便ってのがあるんだよ」


「ヘリコプター?」


意外な答えに目を丸くしていると、思い当たったらしい大和が答えた。


「サイレン鳴らしてるやつ?」


その単語に覚えがあった。

えっと……。


「サイレンって……あ!」


この間聞いた、あのすごい音のこと?