亜弥子は「この村の人はほとんどが氏子だから」とか説明してくれたけれど、よくわからない私はうなずくことしかできなかった。
いつの間にかそばにいた大和が、「へぇ」なんて亜弥子の説明を聞いていた。
急に横顔が視界に入って一瞬息が吸えなくなったのは、こんなに近くで大和を見たことがなかったから。
動揺を悟られないように、「神社が中心になっている村なんだね」とさりげなさを装いながらも話しかけるけれど、「へぇ」と、同じ言葉で返されてしまう。
まだ仲良くなるには時間がかかるらしい……。
坂道を下ると、その先に吊り橋が見えてきた。
遠くからでも、
――キィ、キィ。
と音を鳴らしているのが聞こえる。
なんだかこの音は最初に聞いたときから不安を駆りたてられるようで苦手。
いつの間にかそばにいた大和が、「へぇ」なんて亜弥子の説明を聞いていた。
急に横顔が視界に入って一瞬息が吸えなくなったのは、こんなに近くで大和を見たことがなかったから。
動揺を悟られないように、「神社が中心になっている村なんだね」とさりげなさを装いながらも話しかけるけれど、「へぇ」と、同じ言葉で返されてしまう。
まだ仲良くなるには時間がかかるらしい……。
坂道を下ると、その先に吊り橋が見えてきた。
遠くからでも、
――キィ、キィ。
と音を鳴らしているのが聞こえる。
なんだかこの音は最初に聞いたときから不安を駆りたてられるようで苦手。


