神様、私を消さないで

「復興会?」


亜弥子の言葉にうなずいた。

雅美もきょとんとした顔をしているので、知らないみたい。


「それに応募したみたい。審査に通って、あれよあれよという間にここにきていたの」


「じゃあ家も用意してあったの?」


首をかしげる亜弥子にうなずく。


「半信半疑だったけれど、ちゃんと用意してあった。仕事もすぐにもらえたみたい」


正直に話をしたのは賭けだった。

どうせここに長居はしない自信があったのも理由のひとつ。

お父さんは引っ越してきてすぐに、「今度はどんな会社を作ろうか」なんて言ってたので、めどがつけばすぐにまた引っ越しだろうし。

端っこだったとは言え、ここでの生活は東京での生活とはあまりにも違いすぎる。