王太子様の策略に、まんまと嵌められまして~一夜の過ち、一生の縁~


簡潔な文章。
これだけでは、なんのことかさっぱり理解できない。


「これはどういうことでしょう?」

「どうやら国中の貴族にこの手紙が送られているらしい。なんでも王太子様が人探しをしているとか。理由は定かではないが」

父の言葉にドキッとした。

お、王太子様がが人探し……?
国中の女性をわざわざ城に呼んでって、それってまさか……。

「――おい」

ずいっと、父が顔を近くに寄せる。
思わず仰け反った。

「な、なんでございましょう」

「お前、なにか失礼なことやらかしていないだろうな?」


父にそう問われて、身体をびくつかせた。

「な、なにをそんな……。どうしてそう思うのですか」

「お前は少し抜けているところがあるからな。気づかずに無礼を働いているんじゃないかと思ってな。そのために王太子様が人探しをしているんではないかと、その該当者がお前じゃないかと思ってな」

「あ、あははは、まさかそんなまさか!」

必死に自分を見繕うが、父はじろりと私を睨んでなお怪しんでいた。

「その反応まさか……」