ほんの少しの…本当に気休めでしかない休憩時間を、和ませるようにしてアリアに声を掛けたジャックは茶目っ気ったっぷりにウィンクをしてそう言う。
それに対して、アリアはこの冒険が始まって以来初めて鈴の鳴るような声で笑った。


「くすくすくす…ジャック、アシューダにはね、もう恋人がいるのよ?」

「ちぇーっ!やっぱりそっかー」

「やーい。玉砕してやんのー!」

「煩いよ?このお子様が!」

「なんだとー?!」


ジャックのお陰ですっかり和んだその場。
だがしかし、相変わらず、ワイアットとオリヴァーの間には気難しい空気が流れている。