それどころか、周囲は途方もない闇。 闇。 そして、闇。 強い風に瞳を細めると、まるで自分がどこに居るのかも分からなくなるくらい、黒く塗り潰されている。 眩暈がしそうだ…。 アリアは、そう感じて、こめかみの辺りを右手で押さえた。 窒息してしまいそうな、この圧迫された空間をどうにかして欲しい。 それでも、願いは虚しく、変化してくれる様子はない。