「王女と勇者達に神のご加護よ、あれ!」 イザベラの心中は複雑に色を変えていった。 それでも、胸に掛かったシィースラインのお陰なのか、心の混乱はない。 半ば上の空状態で、廊下を歩いている間…ふと、イザベラは不安に駆られていく。 「どうすれば…?」 謎だらけで、まるで解決の糸口が見付からない。 思考まで闇に塗り替えられたようだ。 イザベラは、一つ溜息を吐くと、従事のウーゴに促され部屋へと急いだ。