グレイスは、たんっとロテュスよりも高く天へと駆け上がり、右手でロテュスを挑発した。


「グレイスーーーーーー!!!」

「ロテュス、貴様をもう一度この世から消してやろう」


そうして鈍色の塊と紅蓮の炎が、交差する。
その瞬間、真っ暗な闇がビシビシッと割れるように、砕けて行った……。


アリアは、その光景を息を飲んで見つめ、ただシィースラインを握り締めることしか出来なかった。


自分の怒りをそのままグレイスの光に乗せるようにして。