そんなイザベラの気持ちを構うことなく、彼は囁くように言った。 「…あぁ、お嬢さんなんて失礼だったかな?イザベル王女?」 「……私を、知ってるの…?貴方は、何…?」 「何?…さぁ?なんだろう?それを言うなら…イザベル、キミは何?」 「え…?」 「答えなんか出るわけないよ」 「どうして…」 「さぁね?どうしてだろう?オレにもそれは分からない。キミが分からないのと同じ様に…ね?」