社から醸し出された香りが変わっていたことに気づいたのは、真紅だけだ。 真紅より数段上の力を持つ白桜も黒藤も気づいていなかった。 つまり、その変化した香りは真紅だけに届くようにされていたのだろう。 ここの地神は、『始祖の転生』がどうしてそう呼ばれるのか、知っているのだろう。 だから、真紅を誘い出し警告を与えた。 「………」 真紅はただ、拳を握る。 (承知しております。あのようなこと、もうあってはならない) 真紅は、始祖が何を行ったかを、知っている。