周囲に民家の少ない土地柄で、今は通行人もいない。 (……人がいたら、私明日から外に出られない……) 幸い、黎を見送りに出たとき、紅緒のことは紅亜が抑えて家の中に留めてくれているので、そこは心配しなくてよかった。 「なんか……色々あったなあ……」 朝から母に嵌められて、黎とデートすることになって、架の母親に見つけられて……