私が空気になった?


それとも‥‥幽霊。


まさかまさか、と首を振る。

だけど誰にも見えないと、幽霊だと思い始める。


昨日まで、たしかに人間だったはずと苦笑い。

帰ろう、トボトボ下を向いて歩いてく。


廊下に点々と染みができる。



あれ?

あれれ?



私‥‥‥泣いてるの?



誰も気づかない。


私が泣いてるなんて誰も気づかない。