** 「愛!」 待ち合わせ場所に、私服の蒼汰が現れた。 爽やか系な服装だ。 今から遊園地に行くけど、全然気分が乗らない。 「悪い、遅れた」 「大丈夫」 昨日までずっと学校は休んでた。 蒼汰に関わるのも、今日で最後にしたい……。 「じゃ、行こーぜ」 蒼汰の半歩後ろをついて歩く。 デートじゃないから手なんて繋がない。 「陸と悠里、昨日デートしたらしい」 ……デートかぁ…。 私はデートなんてせずに死んでいくのかな。 「で、陸がキスしようとしたら拒否られたって嘆いてた」 蒼汰が笑った。