茶室に戻るとブランが既に出勤しており「お疲れ様」と労われた。
「今日はジュリエッタ様のもとへ隣国から姫が訪れるそうです。そのお茶出しをランティス様から頼まれました」
「隣国の姫?お名前は?」
「セレスティーナ姫と」
それを聞いたブランは、「はは、なるほど」と苦笑いをした。
「それは、ジュリエッタ様もランティス様も大変だな」
「大変?」
「いや、一番はクラリスか」
ブランの言葉が分からなかったが、「それで何をお出しする?」と聞かれたクラリスは考え込んだ。
「料理長に聞いたところ、今年はベリーが豊作だとかで美味しいジャムを作ったそうです。そのジャムをお出ししたいと言っておられました」
「ベリーのジャムか。ならば用意するのはそのジャムに合うプレーンのビスケットかパウンドケーキだな。それに何を合わせるかだな」
腕を組むブランにクラリスは緊張した面持ちで「考えがあります」と言った。
「ローズヒップティーです」
ブランは目を見開いた。
「ローズヒップティーか。確かに、どちらも木の実であり程よい酸味がある。合わないわけがないだろうな」
その言葉にクラリスはほっと胸を撫で下ろす。上司であるブランに良いと言ってもらえるだけでこんなに嬉しく感じる。
「それよりもお前はローズヒップティーを淹れられるのか?」
クラリスは笑ってみせた。
「勉強はしました」
「今日はジュリエッタ様のもとへ隣国から姫が訪れるそうです。そのお茶出しをランティス様から頼まれました」
「隣国の姫?お名前は?」
「セレスティーナ姫と」
それを聞いたブランは、「はは、なるほど」と苦笑いをした。
「それは、ジュリエッタ様もランティス様も大変だな」
「大変?」
「いや、一番はクラリスか」
ブランの言葉が分からなかったが、「それで何をお出しする?」と聞かれたクラリスは考え込んだ。
「料理長に聞いたところ、今年はベリーが豊作だとかで美味しいジャムを作ったそうです。そのジャムをお出ししたいと言っておられました」
「ベリーのジャムか。ならば用意するのはそのジャムに合うプレーンのビスケットかパウンドケーキだな。それに何を合わせるかだな」
腕を組むブランにクラリスは緊張した面持ちで「考えがあります」と言った。
「ローズヒップティーです」
ブランは目を見開いた。
「ローズヒップティーか。確かに、どちらも木の実であり程よい酸味がある。合わないわけがないだろうな」
その言葉にクラリスはほっと胸を撫で下ろす。上司であるブランに良いと言ってもらえるだけでこんなに嬉しく感じる。
「それよりもお前はローズヒップティーを淹れられるのか?」
クラリスは笑ってみせた。
「勉強はしました」


