茶の準備をしたクラリスは、国王陛下の起床時間に間に合うように陛下の自室に向かっていた。
陛下の自室の前で待っていると、扉の前にいる衛兵2人が「陛下はまだお休み中だ」と眉をひそめるクラリスに伝えた。
「しかし、もう起床時間だと伺ったのですが」
「いや、それは、確かにそうなのだが。陛下はとてもお疲れの様子なのだ」
この時クラリスは苛立っていた。
なぜかと言うと、ブランの話を聞いたからだった。
『起きてくださるといいな』
ブランのその言葉を問い詰めると、こんな答えが返ってきた。
『陛下は起床時間が早いが、目覚めはあまりよくないご様子でな。少し、ゆっくりされるのだ』
クラリスはそれを聞いて、王が二度寝をすることを悟ったのだ。そして今も陛下は夢の世界と現実の世界をうつらうつらされているのだろう。
起き抜けに飲むからと早い起床時間に合わせて茶を淹れているというのに、それも陛下に頼まれたことだというのに、この陛下ときたらいまだに寝ているというのか。
熱い茶を所望されている陛下のためにわざわざいつもより熱いものを用意したというのに、冷めてしまうではないか。
クラリスはいてもたってもいられなくなり「お茶を運ばせてください」と衛兵に申し出た。
衛兵たちは困ったように顔を見合わせる。
陛下の自室の前で待っていると、扉の前にいる衛兵2人が「陛下はまだお休み中だ」と眉をひそめるクラリスに伝えた。
「しかし、もう起床時間だと伺ったのですが」
「いや、それは、確かにそうなのだが。陛下はとてもお疲れの様子なのだ」
この時クラリスは苛立っていた。
なぜかと言うと、ブランの話を聞いたからだった。
『起きてくださるといいな』
ブランのその言葉を問い詰めると、こんな答えが返ってきた。
『陛下は起床時間が早いが、目覚めはあまりよくないご様子でな。少し、ゆっくりされるのだ』
クラリスはそれを聞いて、王が二度寝をすることを悟ったのだ。そして今も陛下は夢の世界と現実の世界をうつらうつらされているのだろう。
起き抜けに飲むからと早い起床時間に合わせて茶を淹れているというのに、それも陛下に頼まれたことだというのに、この陛下ときたらいまだに寝ているというのか。
熱い茶を所望されている陛下のためにわざわざいつもより熱いものを用意したというのに、冷めてしまうではないか。
クラリスはいてもたってもいられなくなり「お茶を運ばせてください」と衛兵に申し出た。
衛兵たちは困ったように顔を見合わせる。


