ブシャッ



しばらくしてゆっくり目を開けると、そこには女子に覆いかぶさっている和が倒れていた。


「え、どうしてなの?どうしてここにいるの…?かず、ちゃん…」


かずちゃん?なっちゃん?



「ちょっと…何で和が…」


まだ少し意識があるらしく最後の声を振り絞って言う。


「ごめ、ん…みんな…こいつは、お、俺の…幼馴染み…なんだ…齋藤…奈々…それが、こいつの…名前…殺されると思って…咄嗟に…」


「もう、喋ったら死んじゃう!!和が殺されたら意味無いじゃん!!絶対生き残ろうって言ったじゃない…」


咲が泣き叫ぶ。