「さぁ、仔猫ちゃん。パーティーの始まりだ。俺について来な。それとも無理矢理の方がいいか?」

「っ…!」


男は言うやいなや、私の言葉を聞くこと無くぎりっと手首を拘束して、無理矢理引き摺るように歩き出す。


私は、その痛みになんとか堪えて、せんぱいが居るという旧校舎までついていった。

勿論、1つの悲鳴も上げずに、だ。


こんな痛み、せんぱいが今感じているだろう痛みに比べれば、なんてことない。

せんぱいが傷付くことは、私自身の痛みより何千倍にもなるからだ。

いくら、喧嘩慣れしているからと言っても、せんぱいが強いからと言っても、…痛みを感じるのは同じこと。



早くせんぱいに会いたい。
その顔が見たい。


私は、それだけを願って、男の後ろをついて行った。