「みーま!」

「円香〜…」


昼休みになり、泣きそうな声で彼女の方を振り返ると、円香はよしよしと私の肩を撫でた。


「まぁさ、薫せんぱいも、色々考えあってのことだろうから、未麻もあんまり思いつめないでいなよ?せんぱいは、未麻のこと好き過ぎるだけなんだから。ね?」

「それ、本気で慰めてる?」

「もー!なんでよ!こんなに親身になってるっていうのに!」

「…うん、怒らないでよ…円香。ごめんね?」


ぺこり、と小さく頭を下げると、円香はまた私の肩を撫でて、「いいよ」と言ってくれた。


あぁ、こんな風に円香に当たるなんて、駄目だなぁ…私。

そう思って、前髪をスッと掻き上げてから、もう一度円香にごめんと呟いた。