「泣くなよ…お前が泣くとどうしてやればいいのか分かんなくなんだよ…」



くしゃくしゃ


ぎゅうっと抱き締められた後で、そうやって髪を撫でられ、胸に浮かんでくる愛しさに顔を上げれば…。



「どうしようもなく、お前が好きだよ…」


と、軽いキスを額に、瞳に、頬に、そして口唇に受けた。





どうしよう。
どうしよう。



また、一つ。
もう、一つ…と。


私の心はせんぱいへと膨らみ、そのまま傾いていく。


苦しいのに、酷く甘く愛しくて。


もっと、もっと、せんぱいからの愛が欲しくて…。


私は、そのまま瞳を閉じて、先輩の腕の中で身を委ねた。