「はぁ…KAZUに逢いに行きたい…」

「ははっ。それ、未麻の口癖になってんね」

「む。笑いごとじゃないんだけど?本気なのに…」

「はいはい。でも、テスト期間なのに、大丈夫なの?」

「大丈夫に決まってるでしょ」

「そうねぇ…未麻、上から二番目だしね」

「万年、ね」


そう言いながら、私は雑誌の2ページ目を眺めてる。


KAZU…なんて切れ長で、透き通った瞳をしてるんだろう。
漆黒のストレートな髪に、その色素の薄い瞳は、瞬く間に私を虜にしたんだ。


別に、付き合いたいとか、そんな夢物語を胸に膨らませるつもりはない。
だけど…近くにいけたら…そうは思ってしまう。
叶わないとは分かっているのに。


「ほら、そろそろ先生くるから、雑誌しまっときなよ?」

「うん」