尾上せんぱいはどこか楽しげにそう言ってきて…。

ふと、私はこの何処からどう見ても目立つ五人の男性に囲まれているという状況に気付き恥ずかしさで俯いてしまった。


「未麻…?」


そんな私に対して、薫せんぱいは気を悪したわけじゃないと言わんばかりに、ぽん、と頭を撫でてくる。


でも、その後の言葉は、容赦がなかった。


「で、誰だ?」

「…っ!」



もう、その話は通り過ぎたんじゃないのかと思っていたのに、視線を上げるとせんぱいは、真っ直ぐに私を捉えていた。