そう言葉の濁す由井せんぱいの顔をマジマジと見てしまうと、少し顔を赤くした彼はすぐにぷいっと顔を背けて怒ったように呟いた。
「…っつーか、んなアホ面してねぇで、さっさと中入れよ」
「あ、はい!」
なんとしてでも、良いポジションを取りたかった私は、先を促されるとぺこりと彼に一つお辞儀をするとライヴハウスの入り口へと向かった。
「……まじか…ここで逢うかよ……」
そんな風に、彼が意味深な言葉を口にしてるだなんて知る由もなく。
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