【完】V.I.P〜今宵、貴方だけの私になる〜



今夜、頼むから俺に落ちこい。

そう、願わずにはいられなかった…。

俺にとっても彼女にとっても、初めてのジビエ料理は、社内で交わされる会話よりもとても魅惑的で、心地よい時間を提供してくれる。

ワインはブラックベリーの芳醇な薫りで俺を誘う。


少し酔いが回ったか?

そんな風に思って、彼女を見れば頬を紅くして此方を見ている視線とぶつかる。