【完】V.I.P〜今宵、貴方だけの私になる〜

「……」

「…な、何か言って下さいよ…?」


ほんのりと赤くなる頬に頬擦りをして、キスをしてしまいそうになる自分を律して、微笑むと俺はそっと彼女のパーソナルスペースに入り込んだ。


「凄くキレイ、だ。想像以上に。そのドレスにも嫉妬しそうなくらい…」


肩に嫌がられない程度に手を置いて、そう言うと、彼女がぴくんと動く。
だけれど、それを悟られたくないのか、毅然とした口調で切り返す。

「なんですか。それ。軽く変態入ってますよ…って。勝手に腰に手を回さないでって…もう!!」

いたずらに彼女の腰の辺りを彷徨っていた手をぺしっと軽く叩き、もう一度頬を赤らめる彼女。


その一連の動作に、目眩がしそうなくらいの感動を覚える。
今まで、こんな風に感情を剥き出しにしてくれることはなかったから…。