「愛してる…お前は一生俺のものだ…何度でも誓う…」
その言葉に胸の中へゆっくりと、確実な明かりが灯っていった。
「忍…お前は…?お前はどうなんだ…?」
髪を梳かれ、頬に手を当てられる。
私はすぅっと息を吸い込む。
私の答えなんて、もうずっと決まってる。
だから…。
お願い。
私の"温度"と共に伝わって…。
「私は、要人さん…私は貴方を心から愛してる…もう、ずっと前から…」
そう言った私を、彼はぎゅうっと抱き締めてから、少し震えた声でただ、「ありがとう」と返してくれた。
私はそれだけで胸が一杯になり、涙が零れていく。
滲む視界には、愛しい彼の泣きそうな笑み。
けして、悲しいわけでも、苦しいわけでもない、幸せの涙。
これが私の…最初で最後の、人生をかけた終わりの恋。
たとえ、誰かが何かを言ったとしても、もう揺るがない。
永遠に続く…重要(たいせつ)な存在…。
私は今宵から…ずっと、貴方だけのものになる。
Fin.



