「くそ。可愛過ぎ。ゆっこの、あほ」 「なんでよー?」 ぷくっとむくれて見せれば、その頬をつんと突かれる。 ていうか、そろそろ離してもらわないと、鼻血出そう…。 「ぷ。ゆっこ、顔真っ赤。恥ずかしいの?」 「笑うな、ばか理貴」 「なんでだよ。可愛いもんに可愛いって言って何が悪い!」 「理貴…キャラが変わってる」 「ほら、お前も知らないこと多いじゃん」 そう言って、名残惜しそうに離れていく温度。 私は反射的に理貴のシャツを掴んでしまった。 それに対して、理貴はにやりと笑った。